スクレイピングをご存知でしょうか?
スクレイピングは、Webサイトから自動で情報を抽出する技術のことです。
■スクレイピング活用事例
- 検索順位取得
- マーケティング調査
- ネットオークションなどの価格調査
- AIデータ分析
- ニュース情報取得(GoogleやYahoo)
競合他社分析を行くときなどに非常に便利で、作業時間を短縮することが可能です。
こちらでは、スクレイピングについてご紹介します。
スクレイピングが違法になるケース
スクレイピングは、正しく活用すれば非常に便利です。
しかし、間違ったスクレイピングの使い方をすると刑法に違反してしまい刑事事件になってしまうケースがあります。
■スクレイピングによる刑法違反例
- 偽計業務妨害罪
- 個人情報保護法違反
- 著作権違反
- 利用規約違反
スクレイピングが違法になるケースがありますのでしっかりと把握しておきましょう。
スクレイピングでサーバーに過度の負荷をかけた
スクレイピングによって、サーバーに負荷をかけ業務妨害てしまった場合
「刑法233条偽計業務妨害罪」や「同234条電子計算機損壊等業務妨害罪」で逮捕されるケースがあります。
実際に、2010年3月に図書館の蔵書検索システムから情報をスクレイピングしたことで
システムにアクセス障害が発生し逮捕されたケースがありました。
岡崎市立中央図書館事件(おかざきしりつちゅうおうとしょかんじけん)は、2010年3月頃に岡崎市立図書館の蔵書検索システムにアクセス障害が発生し、利用者の一人が逮捕された事件である。利用者に攻撃の意図はなく、また、根本的な原因が図書館側のシステムの不具合にあったことから論議を呼んだ。逮捕された人物が取調べの後、Librahackというサイトを立ち上げて解説をしたことから、Librahack事件とも呼ばれる。
スクレイピングで得た個人情報を同意なく取得や公開、売買
スクレイピングで得た個人情報を勝手に同意なく取得や公開、売買した場合は、個人情報保護法違反になります。
ただし、企業に関する情報、特定の業界に関して業界分析を行うような場合は、個人情報保護法の規制になりません。
著作権を無視した利用や複製等
著作権を無視した利用や複製等は、著作権法21条などに違反します。
スクレイピングによって情報収集したデータを保存する場合も、著作権者の同意を得なければならないのが原則のようです。
スクレイピングを行う場合は、著作権にも注意する必要があります。
利用規約違反
サイトの利用規約にスクレイピング禁止を記載していることがあります。
利用規約を無視してスクレイピングを行えば、利用規約違反で民事訴訟に発展するケースがあります。
■利用規約でスクレイピングを禁止しているサイト
まとめ
スクレイピングは、非常に便利ですが利用方法を間違えてしまうと刑事事件になってしまうケースがあります。
スクレイピングを行う前に注意点を把握した上で行うことをおすすめします。
■スクレイピングでの注意点
- 個人情報保護違反の問題
- 著作権の問題
- 利用規約の抵触
- サーバーへの過度なアクセス
もし、心配な方は「弁護士ドットコム」などで弁護士に問い合わせてみるといいでしょう。